全国各地水のあるところ龍神伝説があると思いますが、
当店のある川口をはじめとする見沼周辺にも龍に関する
伝説が数多くあります。
今日は、先日の万年寺から龍神伝説の残る
氷川女軆神社へ行って参りました。
とおいむかしから、見沼の一番深い所に神輿を
乗せた舟を繰り出し、沼の主の竜神を祀るために
「御船祭」というお祭りが行われていました。
ところが、見沼を干拓して田んぼにするという
ことになると、永年つづいていた「御船祭」が
出来なくなってしまいます。
田畑に水を与え、人々を見守ってくれる竜神を
大切にするお祭りが出来なくなっては、人々が
感謝の気持をあらわすこともできません。
そのお祭りを行っていたのは、この氷川女軆神社
です。そこで神社は、幕府にそのことを告げた
のです。
すると幕府は、神社の前にまるで手鏡のように
見沼の水を残し、中央に土壇場という出島を
つくりお祭りの場を残してくれたのです。
見沼の竜神は干拓と同時に天に昇り、今でも
この辺りを見守ってくれているといいますが、
それだけではありません。この残された見沼に
時折来ては泳いでいるのです。もしかすると、
コイに姿をかえて泳いでいるのかも知れません。
※「御船祭」は干拓後「磐船祭」となり、その後
「祇園磐船竜神祭」として毎年5月4日に行われて
います。
【武蔵国一宮と記されている鳥居の額】【注連縄が巻かれている社務所脇の木】
社務所脇のご神木と思われる木は杉では無いようです?
手前右の木は樹皮とはるか上の葉の様子から杉の可能性も
ありますので、前回の見沼の龍神灯で灯ったとされる大杉
かもしれませんが他にも沢山杉らしき木もあり、
既に大木の切り株もあるので、今回は当時の大杉は特定
できませんでした。
【磐船祭祭祀遺跡 土壇場】 【磐船祭祭祀遺跡 結界】
磐船祭は干拓前は、御船祭として行なわれ、見沼の一番深い所に
神輿を乗せた舟を繰り出し、四本の竹を四方に立てて注連縄を
張り、そこに結界をつくりお神酒や供物を沼にささげ沼の主
龍を待ったとされます。(そのむかしは生贄をささげたという
説もある)その四本竹(しほんだけ)地名にも以前はありました
さいたま市緑区大字下山口新田字四本竹
現在は、たぶん調整池付近がそこにあたると考えられ、そこでは
以前、四本竹遺跡の発掘調査が行われ地中に突き刺さった790本の
竹や寛永通宝などの古銭97枚が出てきたといわれてます。
このことからすると、現芝川第1調節池あたりが龍の棲家だったのかも
知れません?
芝川第1調節池の近くに、浦和くらしの博物館民家園があります
住所は下山口新田1179-1 四本竹の何か手がかりがあるかも…